うつ病の症状を治すためには

ベッドでふさぎ込む女性

一口にうつ病と言っても、その症状には様々なものがあります。

しかし、その原因を探ってみると症状の多様性とは逆に、ある共通した要素に行きつくことが分かります。

まだうつ病との診断を受けていない方は「自分はうつ病なのか?」ということを確かめるために症状を検索されているかもしれません。

また、うつ病と診断されている方は、「本当に自分はうつ病なのか?」という思いから検索されているかもしれませんし、「いつになったら治るのか?」と思い、改めてうつ病について調べられているかもしれません。

どの場合においても、ここで紹介させていただく内容がお役に立てるのではないかと思います。

それでは、うつ病の多種多様な症状をあげてみます。

ご自身の症状に当てはまるものがあればその原因をご確認ください。

原因が分かれば、改善策も見えてくるのではないでしょうか?

症状一覧

症状一覧

うつ病の症状は精神面にも身体面にも現れますので、これら二つに分類して、それぞれの症状を詳しく見ていくことにします。

どの症状が当てはまるかを確認しながら読み進めて見て下さい。

精神症状

うつ病の診断において重要なのが、抑うつ気分と興味や喜びの喪失ですが、これ以外にも以下のように様々な精神症状が現れます。

  • 抑うつ気分・・・憂うつ、悲しい、希望がない、気分が落ち込むといった症状が出ます。
  • 興味や喜びの喪失・・・仕事や趣味、外出など、何をするにも楽しめず、やる気をなくしてしまいます。
  • 不安・焦燥(あせり)・・・健常者が感じる不安やあせりとは違って、理由もなく不安やあせりを感じたり、必要以上に強く感じられたりします。
  • 思考力・集中力・記憶力・決断力の低下・・・会話や本の内容が頭に入ってこなくなったり、仕事の能率が落ちたり、些細な事も決断できなくなったりします。
  • 自責感・自分に対する無価値感・・・自分に原因がない場合でも自分の責任と感じたり、必要以上に自分を責めたり、自分は価値のない人間だと思い込んだりします。
  • 自殺願望・・・自責感や無価値観が強まると、自分は生きていても仕方がないと考えるようになります。症状が重い時は自殺するエネルギーも不足しているため、実行に移す事は少ないですが、回復してきたときに実行する可能性がありますので、元気になってきたからといって油断しないようにする必要があります。

身体症状

うつ病は心の病気と言われているため、精神症状が出ることは理解できると思いますが、体にも様々な症状が出ることがあります。

  • 睡眠障害・・・寝つきが悪い(入眠困難)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めて眠れなくなる(早期覚醒)、眠りが浅く熟睡した感じがしない(熟眠障害)といった不眠症の症状と、逆に、夜の睡眠時間が極端に長くなったり、昼間に寝てばかりいるという過眠症状が現れることがあります。
  • 疲労感・倦怠感・・・体にだるさや重さを感じ、疲れやすく、休んだとしても疲れがなかなか取れません。
  • 食欲不振・食べすぎ・・・何を食べてもおいしいと感じられず、食べるのもおっくうになります。反対に、食欲が増し、過食してしまうこともあります。
  • 体の痛み・・・頭痛、首・肩・胸・背中の痛み、関節痛など様々な箇所に痛みが出ることがあります。
  • その他・・・吐き気、胃痛、めまい、口の渇き、便秘・下痢、動悸、発汗など

症状の原因

why?の文字

うつ病には様々な症状が発症することが分かったところで、それらの症状の原因は何かを考えてみたいと思います。

脳内神経伝達物質の働き

うつ病の原因として、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの脳内神経伝達物質がバランスを崩しているということが有力な説となっていますので、これらの働きを考えてみます。

  適量 過剰 不足
ノルアドレナリン 適度な緊張感が出て、集中力が高まる。 不安・恐怖・イライラが強まり、落ち着きがなくなり、攻撃的になる。 意欲・興味・気力・判断力・集中力が低下する。
ドーパミン 食欲・性欲・金銭欲といった、人間が生きていく上で必要な欲求が出る。 アルコール依存症・ギャンブル依存症などの依存症や過食、幻覚・妄想などの症状が出る。 集中力・記憶力が低下する。興味や楽しい感情がなくなり、感情表現が乏しくなる。
セロトニン ノルアドレナリンやドーパミンの過剰な分泌を抑え、心の平安をもたらす。 体温上昇、異常発汗、高血圧などの自律神経症状や混乱、興奮などの精神症状、その他様々な体の不調が起こります。 ノルアドレナリンやドーパミンの過剰分泌や、自律神経の乱れから来る様々な不調が起こる。不安や落ち込みなどが強くなる。

※ セロトニンの過剰分泌は抗うつ薬を過剰に摂取した場合などに起こります。

症状と神経伝達物質の働きの比較

AとBという文字を両手に持つ女性

それでは、神経伝達物質の働きが理解できたところで、初めにあげた症状と比較してみます。

精神症状と神経伝達物質の働きの比較

精神症状に関しては上記の表と症状の一覧を比較すれば、ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンの内のいくつかの過剰または不足から起こるということが理解できると思います。

ここで、セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの過剰な分泌を抑える働きがありますから、これら3つの物質を増やすことができれば、ノルアドレナリンとドーパミンが過剰になることなく、3つの物質の量を適量に保つことができると考えられます。

セロトニンの過剰分泌に関しては、薬を大量に服用しない限りは起こらないと考えられます。

身体症状に関してはどうでしょうか?

こちらに関しては一つ一つ原因を考察してみたいと思います。

身体的症状と神経伝達物質の働きの比較

  • 睡眠障害・・・睡眠にかかわりの深いホルモンにメラトニンがあります。メラトニンというホルモンが増えることで、体が睡眠の態勢になります。そのため、逆にメラトニンが不足すると、不眠症の症状が出てきます。メラトニンはセロトニンから生成されるため、セロトニンが増えれば、不眠症の改善につながることが分かります。またセロトニンは、脳を覚醒状態にする役割がありますので、セロトニンが増えることで、過眠の症状の改善も期待出来るということになります。
  • 疲労感・倦怠感・・・ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンの不足が疲労感や倦怠感の原因になります。
  • 食欲不振・食べすぎ・・・ドーパミンが不足すると食事に対する欲求が低下しますから食欲不振になります。逆にドーパミンが過剰になると食欲が出過ぎて食べすぎになります。そして、セロトニンがドーパミンの過剰な分泌を抑える働きがありますから、セロトニンとドーパミンが増えれば、食欲不振や食べすぎを防ぐことができると考えられます。
  • 体の痛み・・・ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンが減少すれば、痛みを感じやすくなります。また、整体的に見ると、うつ病になった時点で、筋肉が硬くなり骨格に歪みが出ています。そのため、神経が刺激されるなどして痛みが生じるのは当然であると考えられます。
  • その他・・・めまい、吐き気、胃痛、便秘・下痢、発汗などの不調は、検査を受けてどこにも異常が見当たらなければ、自律神経の乱れから生じていると考えられます。

自律神経の乱れから生じる症状の詳しい説明はこちらをご覧ください。

セロトニンは自律神経のバランスを取る作用がありますから、セロトニンが増加すれば自律神経の乱れから来る身体症状に関しても改善できると考えられると思います。

よって、ここに挙げた身体症状は、ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンを増加させることで、改善が可能であると考えられると思います。(体の痛みに関しては整体で改善が可能です。)

*神経伝達物質の役割は、重なり合う部分もありますし、これ以外にも様々な要素が関わっていると考えられますので、厳密にいえば、このようにはっきりと原因を特定することはできませんが、神経伝達物質のバランスを整えることで、うつ病の様々な症状の改善が期待できることが分かるのではないかと思います。

うつ病の症状の改善に必要な事

ご自身の症状に当てはまるものがいくつくらいあったでしょうか?

また、うつ病になると、様々な症状が出てくる可能性があるということがご理解いただけたのではないかと思います。

しかし同時に、その多種多様な症状の原因を探ってみると、神経伝達物質の不足という一つのシンプルな原因に行きつくことがご理解いただけたかと思います。

神経伝達物質や自律神経は精神、身体両面において様々な役割をしますから、バランスを崩したときの体への影響も大きいため、これらを正常に保つことがいかに重要であるかが分かります。

それでは、神経伝達物質のバランスを改善するために必要な情報をお伝えします。