なぜ腰痛になるのか?

腰に手を当てる女性

腰痛に悩まされている人の数は2800万人に上り、4人に1人が腰痛であるということになります。

しかし、整形外科や整骨院、整体院、鍼灸院、マッサージ店など、様々な病院や治療院を回っても、その時だけはいいけど、すぐに痛みが戻り、いつまでも治らないという方も多いのではないかと思います。

自分の腰痛は治らないのではないかと、半ばあきらめムードの方もいらっしゃるかもしれませんが、腰痛は本当にそれほど治らないものなのでしょうか?

腰痛を治すためにはどうすれば良いかを知るために、腰痛の原因について考えてみたいと思います。

腰痛の原因

腰痛は大きく、「特異的腰痛」と「不特異的腰痛」の二種類に分けられます。

難しい用語が出てきましたが、要するに、「特異的腰痛」は原因が分かる腰痛、「不特異的腰痛」は原因が良く分からない腰痛ということになります。

原因が分かるというのは、レントゲンやCT、MRIなどによって骨格などに異常が見つかるか、内臓などの異常が特定できると言う事です。

原因が分かる腰痛

ヘルニアの人の骨格模型

特異的腰痛には以下のようなものがあります。

  • 腰の神経の障害によるもの・・・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎圧迫骨折、変形性脊椎症、腰椎すべり症など
  • 脊椎の病気によるもの・・・化膿性脊椎炎、がんの骨への転移など
  • 内臓の病気によるもの・・・慢性膵炎、腎盂腎炎、十二指腸潰瘍など
  • その他

このうち、腰の神経の障害によるものであれば、整体で改善できる可能性は十分にあります。

例えば、腰椎椎間板ヘルニアという診断が出たとしても、100%ヘルニアが原因で痛みが出ているということではありません。

この状態なら、恐らく80%ヘルニアが原因だろうなという程度のことです。

そのため、ヘルニア以外の痛みの原因、例えば、筋肉の緊張を取り除けば、改善できる可能性は十分あるわけです。

また、ヘルニアが痛みの原因だったとしても、整体では、骨格も矯正できますから、痛みが取れる可能性はあるわけです。

しかし、内臓の病気は病院の方が強い場合がありますし、急を要することもありますから、病院での検査は念のため受けておいた方がいいと思います。

原因不明の腰痛

問題は、原因が良くわからない方の腰痛です。

実は、腰痛の85%はこちらの「原因が良くわからない腰痛」の方に含まれます。

原因がなければ痛みは出るはずがないわけですから、何らかの原因はあるはずです。

しかし、西洋医学で原因がはっきりと分かっていないとされているわけですから、人によって主張していることが全く異なってくるわけです。

腰痛の原因の様々な説

治療院に行くと、腰痛の原因と治療法の説明があると思いますが、場所によって、内容が違っていたりしないでしょうか?

治療院の説明の中で、良くある説について考えてみたいと思います。

骨盤の歪み

整体院や整骨院などに行くと、腰痛の原因として、骨盤の歪みを指摘されることも多いのではないでしょうか?

骨盤が歪めば、体がバランスを崩し、筋肉疲労につながって痛みが出るという理屈になるのだろうと思いますので、骨盤の歪みも原因の一つとして考えられるとは思います。

しかし、骨盤の歪みが原因と言われて、治療院に通っていて、どれくらいの割合の人が改善しているでしょうか?

中には治ったという人もいるかもしれませんが、何か月も何年も治らずに通い続けている方も多いと思います。

こういった人は、そもそも、腰痛の直接的な原因が骨盤の歪みにはなかったとは考えられないでしょうか?

もしくは、骨盤が原因だったとしても、改善できていない可能性もあると思います。

また、治療院によっては、骨盤が歪んでいないにも関わらず、骨盤が歪んでいると話しているところもあるようです。

背骨の歪み

背骨が歪むことで、体がバランスを崩し、筋肉疲労や神経伝達の不良が起こり、自然治癒力が低下して、痛みが起こるというものです。

長期間通われて、改善が見られない場合は、背骨の歪みが原因ではなかったと考えられると思います。

インナーマッスルの衰え

インナーマッスルを鍛える女性

腰痛を治すために、インナーマッスルを鍛えないといけないというところもあると思います。

確かに、腰痛を予防するためには、一つの大切な要素であるかもしれませんが、すでに腰痛になっている場合は、どうなのだろうと思います。

例えば、筋肉が固まってしまっている、つまり、こりがあって、血流が悪くなり、痛みが出ている場合は、そこに筋肉トレーニングをすれば、逆に悪くなる可能性があります。

筋肉の緊張

急に重いものを持ち上げたり、腰に負荷がかかる姿勢を続けていると、筋肉が緊張し、血管が圧迫されて、血流が悪くなって痛みが生じると考えられます。

これが直接的な原因であり、実際に筋肉の緊張を解消すれば、痛みは取れていきます。

しかし、筋肉が緊張した原因には、骨盤や骨格の歪みなども考えられるとは思います。

つまり、骨盤や骨格の歪みも間接的な原因になっていると言えると思います。

原因不明の腰痛の本当の原因

結局のところ、当然と言えば当然かもしれませんが、原因がはっきりと分かっていない腰痛の原因は分かりません。

西洋医学でさえ分からないと言っているわけですから。

しかし、理屈よりも結果が重要であると思います。

もし仮に、筋肉を緩め、骨格を整えることで、かなりの割合の腰痛を治す事ができたら、そこに原因があったと言えると思います。

そのようなことは、多くの整体院でやっていると思われるかもしれませんが、やっていてもできていない可能性があります。

筋肉が緊張することで、痛みの物質が滞り、痛みを生じるといった、何らかの理由があるのだろうとは思いますが、結局これも仮説の一つにすぎないわけです。

医学の世界では、理論よりも治療法が先行することがよくあることです。

原因を突き止めることも大切かもしれませんが、患者さんにとって重要なのは、腰痛の悩みから解放されることではないでしょうか?